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日本においては80年代後半より普及し始めたコンピューター通信。
その最初の住民は当初技術系の高級サラリーマンやメディアを職業とする者、少々裕福なマニア達の世界であった。通信に足りる設備器具を揃えるのに最低でも50万円超の金額を投じ、国際電話回線を使い英語、或いはローマ字表記で掲示板での議論や情報交換に使っていた、1986年に国内にて商用サービスが始まると共に、アスキーネット、PC-VAN(現ビッグローブ)、Nifty-Serve(現ニフティ)が立ち上がり国際電話の負荷が軽減され1分10円、3分10円の従量課金にて通信を行うことが出来た。この頃は通信の速度も300bbsという速度(現在の光回線の30万分の1)で取り込まれる文字をリアルタイムで目で追える程であった。
それ故に文字数=課金時間と言ってもよく、現在では一般的だが、投稿する文の末尾にネームサインや装飾フッタを添付することは無用な課金を膨らませるのでNG等というマナーが合ったほどだ。
また、パソコンの規格が乱立した時代でもあり、それぞれ扱える文字種やコード体系が異なっていたために、機種依存文字(別のパソコンでは何の文字か判別できない文字)などにも気を付けなければならなかったのである。
以上のような環境下においてのバトルは、基本的に「真面目な論争」であった。
元々技術スキルの高い技術者や、文系人でも当時の難解なパソコンを扱えるスキルを持つ人々であったため、技術論に始まり、比喩、レトリックを散りばめた長文をたっぷり時間を掛けて作成、投稿する。一投稿に3時間や4時間ざらに投入するのである。
また先の通信事情であるため(ダイアルアップでは、1秒接続しただけで10円の電話代と接続課金の最低分が課金される)、無駄に連続投稿などすることなく、必要なことはシステムで許される限界にまで詰め込んで一つの投稿として書き込まれることが普通であったのも長文化の傾向に拍車を掛けた。横70文字で300行といった応酬がよくなされていたのである。
現在これらの世代のバトラー達は30-40代となっており、一見温厚に見えながらもそういった戦場を歩いてきた為、基本的な議論スキルも高く、多少口達者で最近ネットで暴れ始めましたという若年層では基本的に歯が立たない。
また彼らは、周囲を味方にする文章レトリックを実戦から身につけており、味方にすれば心強いが、敵に回した場合どの角度からでも正攻法の議論でやりこめられてしまう可能性が高いのだ。
20代のWEBMASTER諸氏は、彼らをいわば会社においての老練な上司と思った方がよいだろう。
感情的ではない理路整然とした長文の投稿が合った場合、上記の歴史を元に著名パソコン通信サービスの名称や、通信速度の話などを囮で投げ込んで見れば反応があるので確認はしやすいだろう。
また、これらの世代が過ごしたネットの黎明期は、通信接続会社を除いて企業や個人のビジネス進出が殆どなく、使用ユーザーは個人が主流の時代であり、ネットにおけるビジネスや商売を毛嫌いする層が相応に存在している。
昨今個人サイトででは普通とも言える広告バナーやアフィリエイトバナーなどにも拒否反応を示す。
彼らの思想にはネットワークにおいての情報発信は無償のボランティア精神で行われるのが最も望ましいという思想があり、彼らが荒らす場合は過度の広告が目立つサイトだった・・・といった動機が内在する。
時代錯誤といえばそれまでであるが、誰が見るかわからないネットワークは公共的なものであると言う通信マナーが存在したのも事実で、企業の広告宣伝は「悪」とされていた時代も確かにあったのである。
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