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サイト管理人としての役目を一つ考えてみよう。
日常の日記の更新や、コンテンツの更新、サイトを訪れる人たちへの応対やコメント。
相応に人が集まれば、小さな会社程度の人手が掛かるのだ。
当然、個人でこの負担には無理がある。
通常のWEBサイトに必要な作業や役割は、来訪者の数で変化する。
ここで言う来訪者とはページビューではなくユニークユーザーであるが、来訪者とコミュニティを形成する場合とそうでない場合にはこの作業や役割10倍の差異が発生する。
つまり掲示板やブログではなく、HTMLページだけの一方通行サイトであれば、自身がコンテンツを更新する手間以外の雑事は1/10以下になる。
掲示板有りのサイトやブログにおいて100ユニークユーザーとHTMLページだけの一方通行サイトで1000ユニークユーザーのサイトの手間は同じと言うことだ。
この手間とはもっぱらサイトが双方向であることから発生する。発生源は主に掲示板である。
応援や、有益情報を持つ別ユーザーとの意見交換などであればサイトを開設した甲斐もあるというものだが、そういったユーザー3人との交流は愉しくても、これが30人、300人となってくると煩わしいだけであり、それだけの人数と懇意にコミュニケーションするのは不可能である。
荒らしや揉め事というのは、双方向コミュニケーションでありながら、管理人が対応しきれずに実際には一方通行のサイトと変わりないことから生じる。
来訪者はどんな巨大サイトにおいても、自身が見ている画面にその裏に流れる膨大な人の数を想像だにしない。
本来は、ある人気サイトを訪れるという事は、人気歌手のコンサート会場にいるようなものなのであるが、こじんまりとしたピアノ弾きのいるバーに来た程度の意識も持っていないのである。
ビールの一杯もやりながら、下手なピアノだなぁなどと心で思っていればよいのだが、100人も同様な感想を持てば一人ぐらいは余計なことを書き込みする者も発生するのである。
下記は筆者が知人のサイト管理者にデータを頂いてまとめたものだが、懇意な知人だけの集まりのサイトではなく、趣味や業界関係のニュースや情報交換を目的として開設されているサイトのデータである。
テーマによって来場者の人数に違いはあるが
Aサイト:15000PV/日 ユニークユーザー 1000人/日 掲示板書き込みユーザー10人/日
Bサイト:50000PV/日 ユニークユーザー10000人/日 掲示板書き込みユーザー50人/日
10000人気規模で掲示板に書き込んでいく人数は50人である。
それぞれ、1%、0.5%である。そう掲示板に書き込む人というのは非常に珍しい人種達なのだ。
見ず知らずの他人が設けている掲示板に書き込むのは基本的に敷居が高い行為であり、先週ネットを初めたばかりの人間が何の目的もなくふらりと立ち寄ったサイトの掲示板に書き込みをするなどということはない。筆者が知り合ったネット利用者にしても、初めて掲示板に書き込んだのはパソコンを買いインターネットを始めてから半年~2年も経過してからである。
筆者も1年半以上ただのロムであった。
基本的に、ふらりと現れる一見さんは何年かパソコンでネットを徘徊している人種であり、見ず知らずの他人様のサイトに書き込みをすることに抵抗感が薄れた、ちょっと変わった人々であると考えた方が正解である。
いくら管理人が「気軽に書き込んでいってください」と連呼しようとも、99%の人は読むだけなのである。そんな読むだけの人が、半年後もサイトのリピーターになっているような場合に、ひょんなキッカケで書き込みを一度行い、その書き込みにお礼が多かった・・といったケースで常連書き込み者に育っていくものなのである。
試しに、管理人のコメントしかないインフォメーションだけの掲示板と、人が多くいるような雰囲気をつくるために雑談をコピペして作った掲示板のふたつで実験してみると、後者には人が入ってくるが、前者には殆ど人が来ることはないのである。
おもしろいことに、掲示板へ書き込む人の心理は、初めて書き込む時には場の人数を過大に多く評価し、クレームを書き込む時は過大に少なく感じているものなのである。
昔からネットを利用している層や中年以降には評判がよろしくないが、掲示板にアバターという自身の化身を表示するシステムにはそういった人数に関する来訪者の感覚ズレを修正する効果があるほどである。
一般的な趣味系サイトの作業を挙げてみよう
1、コンテンツ制作のための作業
自サイト以外のニュースサイト、情報サイトの閲覧
サイトコンテンツの制作
新製品、サービスのレポート制作
作品の制作
渉外(マスコミメディア応対、他サイトとの連携)
2、WEBサイトの更新
制作コンテンツの流し込み、配置作業
WEBサイトの勉強・制作(デザイン、プログラム、ツール)
ドメイン管理・プロバイダ契約更新
3、コミュニケーションに関する作業
掲示板・メールのチェック
掲示板・メールの質問や申し出、意見への応対
サイトテーマの議論・情報交換
メールクレームへの応対
掲示板クレームへの応対
荒らし・粘着への対応、対策
自サイト以外のコミュニティへの参加
オフ会の主催、準備手配
一口にサイトを運営すると言ってもこれだけの作業がある。
個々のサイト管理人よって各作業の軽重はあるが、誰でも多少なりとも行っている作業である。
この中で、来訪者の増加と共にストレートに増大する作業は部分は「3」のコミュニケーションに関する作業である。
まずこの「3」の取捨選択を現在、未来を見通した上であらかじめ予測しておこう。
一人で気ままに運営を続け、飽きたら止めてしまおうと思っているのなら最初から「3」の作業を切り捨て、掲示板も管理人メールアドレスも出さずに、コンテンツの更新だけを気ままにやっていけばよいだろう。
また、サイト訪問者が1000人ぐらいまでは掲示板を設けるが、それ以上増えたら閉鎖してしまう(掲示板常連者から抵抗にあうが)と決めておいてもよい。
もしこの2つ以外の手法を取り、「3」の増大に対応していこうと考えているなら、なにが必要となってくるか開設時から考えておかなかればならない。
サイト運営も会社運営と同じで最初から運良く人気サイトになったという人はいない。
現在ではブログがあり、最初からデザイナーが配色やクリックナビゲーションを最適化したテンプレートを利用し、アカウントを取った瞬間からそれらしいホームページが持てるようになったが、飾りのないいかにも初めて作りました然としたサイトから始めているのである。
そうしてホームページのまだ少ない時代に多少なりとも人が集まり、行き当たりばったりに運営したためにサイトが大きくなる仮定で肥大する作業負担や来訪者がもたらすトラブルに疲弊し、あるものはサイトを閉鎖、あるものは苦労して再建するなどの経緯を踏んでいるものなのである。
ただの個人日記サイトであり、知人等の内輪の人間だけ見て貰えればいいと言う算段であるならばよいが、それならば無用のトラブルを避けるために掲示板などは非公開運営する方が望ましい。
しかし実際には、世の不特定多数の人にも読んで貰い、自分や知人と同様な感性の持ち主に評価して貰いたい、できれば掲示板にコメントがほしいという欲求が多少ともあるからサイトなどで表現しようと暗に望んでいるのが実態だ。
それならば、最初からサイトが大きくなった時のことを頭の片隅に置いておく位は必要であろう。
さて、大まかなイメージが浮かんだところで、先の作業項目表をもう一度眺めてみよう。
運営当初は自身で全部行うつもりでも、どこかでヘルプが必要になる箇所。特にクレーム対応などは、管理人の前にワンクッション人がいた方が便利な場合が多々ある。
クレーマーの多くは、瞬間的な怒りでメールなどを送ってくるケースがあり、直接管理人が応対するよりも、手前でスタッフと称する人間がやんわり応対しただけで片づくケースも多い。
この使い分けを可能としておくためにも、クレーマーの初期対応のキャラクターやボランティアスタッフを自作自演で用意しておくのである、人が増えてきたら必須になるキャラクターである。
また、サイト内の掲示板において、公式にはOKとは言えないが、今のところは目を瞑るといった意志を伝達する場合など、そう言った気の利いた応対や世論リードを出来る能力をもったボランティアが現れるまでは自分でやらなければならない。筆者の経験では10000ユニークユーザー以上に成長しないとこういったボランティアは現れない。
こういった自身で必要と思える作業箇所が、自作自演で必要になるキャラクターである。
まずサイトの運営として、管理人自身で応対しなければならない部分と、必須だがいずれ誰か他人に手伝って貰ってもよい部分をまず考えてみよう。
作業例の中で、管理人が最終的に大きなサイトになってもけして他人に任せてはいけない部分を抜き出すと、
--------管理人として必須で継続しなければならない作業---------------
自サイト以外のニュースサイト、情報サイトの閲覧
WEBサイトの勉強・制作(デザイン、プログラム、ツール)
ドメイン管理・プロバイダ契約更新
渉外(マスコミメディア応対、他サイトとの連携)
掲示板・メールのチェック
作品の制作(アーティストなどの場合)
以上だけである。その他の作業はその作業の軽重にも寄るが、スタッフ、臨時スタッフ、ボランティアに任せてよい作業である。"掲示板・メールのチェック"なども規模が大きくなればチェックする部分を絞っていかなければならないだろう。オフ会の幹事なども、各地で呼びかけが起こるようになれば全てに対応しているわけにはいかない。
掲示板を設置し、直接サイトにコンタクトするユーザーが増大することで増える作業は当初から自分だけではやりきれないと考えておこう。
こうして、臨時に必要だが普段は不要といった作業項で、管理人が直接出ていかなければならない部分以外を代理してくれるキャラクターを用意しておくのである。
| --------管理人として必須で継続しなければならない作業---------------
自サイト以外のニュースサイト、情報サイトの閲覧
WEBサイトの勉強・制作(デザイン、プログラム、ツール)
ドメイン管理・プロバイダ契約更新
渉外(マスコミメディア応対、他サイトとの連携)
掲示板・メールのチェック
作品の制作(アーティストなどの場合)
管理人としてのメールチェック
自サイト以外のコミュニティへの参加
--------自作自演キャラクターとボランティア・スタッフで出来る作業--- 2、WEBサイトの更新 3、コミュニケーションに関する作業 |